暖かくなりました。今年も確定申告期を無事に終え、ほっとしています。いつも弊事務所に格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、昨年末から話題になっていた「103万円の壁」の問題。永田町では紆余曲折があったようですが、結局、今回は、年収の区分に応じて壁を160万円まで引き上げることで落ち着いたようです。
しかし、本来、103万円という金額は、基礎控除と給与所得控除の合計額です。私は税の専門家として、以前から、基礎控除の金額はもっときちんと是正すべきだと考えていました。というのも、そもそも基礎控除は、憲法25条が定める「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」を税制面から保障するために、健康で文化的な最低限度の生活を営むために年間に必要な金額には課税しないという趣旨から設けられたものであるのに、それにしては金額が小さすぎたからです。
そういう意味では、今回の改正で基礎控除の金額が見直されたことは一歩前進なのかもしれませんが、法の趣旨から考えれば、年収によって控除額に差を付けるのはおかしいですし、本当は、減税だとか増税だとかいう議論と切り離して、あくまで基礎控除の金額を「是正」をすべきだったのではないかと思います。これで決めたから終わりにするのはなく、ぜひ、もう一度法の趣旨に立ち返って、国会できちんと議論してほしいものです。
来たる4月11日(金)は槙尾山で恒例の職員研修会を行うため、休業いたします。また、5月1日(木)は事務所創業75周年記念日となるため、この日も事務所を休業いたします。今回は宴会的な祝賀行事は行いません。
これからも、弊事務所をよろしくお願い申し上げます。(税理士 忠岡 博)
追記:事務所にミャンマー地震緊急支援募金の箱を設置しました。心が痛みます。被災なさった皆様にお見舞い申し上げます。
いつも弊事務所に格別のお引き立てを賜り、厚くお礼申し上げます。
ただいま確定申告の繁忙期。弊事務所では、毎年この時期は午後3時にラジオ体操をしています。ラジオ体操の普及活動をしている上羽悠雅さんによると、ラジオ体操は僅か3分間で約200個の骨と約400個の筋肉の全てを動かせる効率的な運動です。特に、かかとの上げ下げは、第2の心臓といわれるふくらはぎを刺激して全身の血流を良くするそうで、私たちもラジオ体操によって脳に酸素を送り、スッキリした頭で能率を上げています。
さて、中居正広さんとフジテレビの女性のトラブルがあったり生島ヒロシさんの突然の番組降板があったりという騒動の中で、たびたび「重大なコンプライアンス違反があった」という言葉を耳にしました。しかし、おそらく騒動の当事者たちは「なぜ、これぐらいのことでコンプライアンス違反になるのか」と思っていただろうと思います。私は、あの騒動は「昔は何の問題にもならなかった事柄でも、時代が変われば問題になる」ということを世の中に見せつけた事件だったと思います。というのも、私たち税理士の仕事にも、昔は普通に行われていた事柄でも現在は問題になるということがあるからです。確定申告業務の現場でも「先代の所長先生はこれぐらいなら大目に見てくれていたのに、あんたは堅物すぎるわ」とよく言われます。しかし、先代所長の時代には適当に取り扱われていた事柄でも、現在は、税法に従って正しい判断をしないと、税理士が「コンプライアンス違反」になるのです。もちろん、税務署側にもコンプライアンスが求められる時代になり、例えば税務調査の仕方などはずいぶん変わりました。
その点をご理解いただいて、今月もよろしくお願い申し上げます。(税理士 忠岡 博)
いつも弊事務所に格別のお引き立てを賜り、厚くお礼申し上げます。
さて、年始に、これからの事務所のビジョン、創業80周年を迎える2030年の事務所像として「日本でいちばん相談しやすい税理士事務所」であることを掲げたというお話をしました。もちろんこれは従来のビジョンであった「日本でいちばん関与先様との対話を大切にする事務所」を発展させ、どのように対話を大切にするのかを、より具体的に分かりやすく「相談しやすい」と改めたものです。
職員一人一人が「相談しやすい」状況を作るには、まず、人間力を高めることが大切です。以前から申していますように、愛の溢れる人物になること、すなわち寛容であること、謙虚であること、柔和であること、親切であること、誠実であることなどの人間力を涵養する必要があります。人間力が一人一人にしっかりと備わるようにすることで、創業者・忠岡そう吉が目指していた「愛の溢れる税理士事務所」を完成させたいと思います。
しかし、「相談しやすい」状況を作り出すには、愛だけでは不十分なんです。例えば、ゆっくり相談に応じられるような時間の創出や、相談しやすい場所の演出も必要なのかもしれません。加えて、そんなことよりも、もっともっと大切なことがあります。「あの人は相談には乗ってくれるけれど、頼りないなぁ」ということにならないように、しっかりと勉強をして知識を身につけ、アドバイスの経験を積むことが大切です。税務と会計だけでなく、民法や会社法あるいは経営学の知識なども必要です。これから5年間はそのことを第一に考えて事務所が前進することを願っています。
確定申告が始まります。今月も弊事務所をよろしくお願い申し上げます。(税理士 忠岡 博)
旧年中は弊事務所に格別のお引き立てを賜り、ありがとうございました。お陰様で、弊事務所は本年5月1日に創業75周年を迎えることになりました。また、本年は、私の所長就任20周年の節目の年にもあたります。
3年前、弊事務所は「ビジョン2025」(創業75周年を迎える2025年の事務所像)として、(1)日本でいちばん関与先様との対話を大切にする事務所であることと、(2)日本でいちばん不正に対して厳格な事務所であることという2つのビジョンを掲げました。
そのうち、(2)のほうは、関与先の皆様のご理解・ご協力と職員たちの頑張りにより、ようやく弊事務所は不正に対して厳格な事務所に生まれ変わることができたと思っています。残念なことに、今は不正が許される時代でないということをご理解いただけずに去って行かれた関与先様もありましたが、現在残ってくださっている関与先様にはご理解いただけているものと思っています。もちろん、今後も一切不正には協力いたしません。これは本来はビジョンに掲げるまでもなく、税理士として当たり前の話です。
(1)については、皆様のご意見を聞く限りまだまだ「日本でいちばん」というレベルで対話ができているとはいえません。ですから、これからも職員みんなでもっともっと人間力を研鑽します。今後はさらにこのビジョンを発展させ、「日本でいちばん相談しやすい税理士事務所」であることをビジョン2030(創業80周年を迎える2030年の事務所像)としたいと思います。そのことにより、遅くとも5年以内に、創業者である祖父が当初に目指していた「愛の溢れる税理士事務所」を完成させたいと思っています。
本年も、納税者を「愛」で支える弊事務所をよろしくお願いいたします。(税理士 忠岡 博)